2025年11月15日、ひとよしくま熱中小学校にて、弊社代表・河野が、「思考のくせや話し方・伝え方をAIで見える化するアプローチ」をテーマに講義を行いました。当日は、スライドを見ながらの セルフワーク に加え、会場参加者による ペアワーク・グループワークを交え進行しました。

イベントの詳細はこちらから👉  https://www.necchu-hitoyoshikuma.com/topics

■ データが示す“成果につながる会話”とZ世代の強み

 授業では、弊社が解析してきた商談・会議・1on1などの実際の会話データをもとに、成果につながる対話の特徴を紹介しましたはじめに取り上げたのは、営業シーンでよく語られる「営業は話しすぎてはいけない」という定説 についてです。しかし実際に高成績者の商談データを分析すると、トップ層では、こちら側の話す割合が7割を超えるケースが多く確認されています。ただし、その内容は商品説明ではなく、相手の状況や考えを整理し、言語化して代弁する対話が中心です。
“話しているが、内容はお客様のこと”という構造が、成果につながるコミュニケーションであることを共有しました。

 さらに、Z世代のコミュニケーション特性についても調査レポートをもとに解説しました。Z世代は「失敗回避思考」が強く、わからないことを自ら切り出さない傾向がありますが、同時に慎重さや丁寧な準備が“強み”として発揮される世代でもあります。
適切な環境や問いかけがあると、より主体的に意見を出しやすくなる点が特徴です。
会話データの分析からは以下の傾向が示されています:

・Z世代は準備力と慎重さが強みとして活きる
・上司はYes/Noで答えられるクローズド質問に偏りやすい
・本来は意見を引き出すオープン質問が有効

これらの特徴は、世代間コミュニケーションのずれを減らし、対話の質を高めるための重要な指標となります。

■ 1on1・部下育成に必要なスキルを体験

 講義の後半では、参加者の皆さまに“話し方・伝え方に潜むバイアス”に気づくワークを体験いただきました。
まずセルフワークで自身の質問の癖や承認の仕方を振り返った後、グループでお互いの回答を共有し、共通点や差分、気づいた点をフィードバックし合う対話型のワーク を実施しました。
 ワークでは、コグニティのマネジメント向けAIサービス「COG-COACH」 を活用し、実際の1on1や対話で評価される、傾聴スキル・承認スキル・支援スキル といった観点を参照しながら、どの言い回しが相手の思考を広げるのか、どの質問が対話を止めてしまうのかを確認いただきました。

👀COG-COACH: https://note.com/cognitee/n/n0c8f25911352
 

 このプロセスにより、“自身の癖を自覚し、改善につなげるための具体的行動”を学ぶことができ、1on1や部下育成の質向上に直結する実践的な気づきが得ることができます。

グループワークの様子

■ 最後に

 ひとよしくま熱中小学校の皆さま、このたびは講義の機会をいただき、誠にありがとうございました。今回の講義について、代表の河野は、「熱中小学校での講義は、上板・萩・帯広・高岡に続き5回目。萩はこれを縁として、来年年明けにはサテライトオフィスを開くことになったので、今回の人吉との縁も大事にしたい。」と述べています。

 地域とのつながりや対話から得られる気づきは、私たち自身のサービスの向上や、新しい取り組みの着想にもつながっていきます。こうした“学びの循環”が広がることで、地域と企業の新たな関係や価値が生まれていくと感じています。

 コグニティはこれからも、AIを活用した「会話の可視化」を通じて、現場の対話力向上と組織の成長をご支援するとともに、地域とともに学び合う取り組みにも積極的に関わってまいります。