2025年参院選「政論」解体新書【一の巻】

このページの内容の解説動画

本日の分析対象

各政党のWeb上に掲載されている「マニフェスト」(テキスト)全14件

  • 自由民主党
  • 立憲民主党
  • 日本維新の会
  • 公明党
  • 国民民主党
  • 日本共産党
  • れいわ新選組
  • 参政党
  • 日本保守党
  • 社会民主党
  • みんなでつくる党
  • NHK党
  • 再生の道
  • チームみらい

独自技術で分析

CogStructure
特許第6573321号

生成AIなどではまだ不可能な
文脈・ストーリー展開や論理構成を
数値化して比較することが可能に

各政党マニフェスト、基礎データ

基礎データとしての文字数・内容構成・説明不足話題数

・日本保守党・社民党・みんなでつくる党・再生の道は、マニフェストの説明文量がほとんどない

・最大量はれいわ新選組(3万6千文字超)で、PDFにして配布

・論理構成として、文字数が少ない割にみんなでつくる党は一つの主張を中心に記述

・国民民主党のみ「理由付け」が検出された(2022年も同様傾向)

・公明党・NHK等は、説明のない話題が非常に多い

説明の多い主張ランキング

・各党のマニフェストの主な話題・主張のうち、説明量の多い話題からランキングして列挙したもの

国民の関心テーマ?

NHKが2025年7月7日に公開した参議院選挙前NHK世論調査で「投票で重視するテーマ」として提示されたデータ前提に分析

https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/

「コメ・物価高対策」28%、「社会保障・少子化」28%、「政治とカネ」9%、「アメリカの関税措置への対応」9%、「外交・安全保障」8%、「外国人に関する政策」6%、「選択的夫婦別姓」1%

検証:関心テーマは、マニフェスト上にどのくらい取り上げられているのか?

【分析のススメかた】

  1. 14政党のマニフェスト全文から、7テーマを象徴する文言が
    何回使われているかを検出
  2. 「国民の関心テーマ」調査での重視比率と、全体での検出率が
    ほぼ同じになるように、検出語句を調整(検証用)
  3. 各政党でテーマ別の各「単語含有率」割合を見ることで、
    その政党の重視施策を判断(文字数を母数とした割合検出)

■全党のマニフェストの文字の中の対象単語

以下の通り、各3単語ずつ選択し、全党文章の中での出現数を計測したところ、おおよそ国民関心比率と近い内容が現れた。しかし、「外交・安全保障」だけは国民関心比率よりも、マニフェスト内「単語出現率」のほうが上回る(13.6%)状態となっている。

・コメ・物価高対策:米・物価・減税
・社会保障・少子化:少子・子ども(子供)・年金
・政治とカネ:献金・政治資金・透明
・アメリカの関税措置への対応:関税・アメリカ・自動車
・外交・安全保障:安全保障・外交・防衛
・外国人に関する政策:外国人・受け入れ・移民
・選択的夫婦別姓:別姓・戸籍・平等

■各党での単語出現率(パーミリアド表示)

党名が付いている行以降の数字は、各党のマニフェストの文字数を母数として、単語のカイスが何回出たかを1000倍(パーミリアド)で示したもの。
全党合計ではある程度、国民関心比率と近い値が出ていたが、各党マニフェスト内で見ると、その偏りが大きくなる。

・自民党・立憲民主党・公明党・・・比較的国民関心テーマの比率に近い出現率
・日本共産党・・・極端に「コメ・物価対策」への言及が大きい
・日本保守党・・・「外交・安全保障」話題が多め
・れいわ新選組・・・「社会保障・少子化」へは言及少ない
・参政党・・・「コメ・物価対策」の言及少なく、「外国人に関する政策」への言及多い
・社民党・・・「選択的夫婦別姓」が高く出現
・チームみらい・・・別姓以外、まんべんなく言及している

「言及率」として、国民関心比率との相関が高いのは・・・・NHK党・立憲民主党・日本共産党・公明党

どんな論理で説明したのか?

論理の検証は、個別の分析レポートから

主な主張・意見を検出し、その主張に対する説明を「まとまり」で検出

説明量・種類などを確認

特集ページの下方から
各党の分析結果を見れます

コメ・物価対策への主張

政党支持率別の主張傾向

NHKが2025年7月7日に公開した参議院選挙前NHK世論調査で「政党支持率」として提示されたデータ前提に分析

https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/

検証:政党支持率の高い政党ほど、マニフェストに含まれている要素は?

【分析のススメかた】

  1. 14政党のマニフェスト全文から、CogStructureを使った
    「COG-EVIDENCE」分析を実施
  2. 政党比率に相関して増える・減る要素を検出・ランキングすることで、支持率の高い正統ほど何を主張しているかを判断

※年齢別・性別による差は「三の巻」で検証予定

今回の分析結果から言えること

各党のマニフェストは表現分量だけでなく、主な主張も偏りが大きい
  • 意外な政党がしっかり説明していた項目
    例)チームみらいの「外交・安全保障」
支持率の高い政党は、マニフェストの説明量=国民の関心分量 と合致
  • 国民の関心テーマでも言及が少ない党
    例)れいわ新選組の「社会保障」、参政党の「物価高対策」

次回、二の巻は7月16日更新予定

マニフェストの動画や政見放送も比較し、各政党の主張の整合性を確認します