2025年参院選「政論」解体新書【二の巻】

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本日の分析対象

各政党のWeb・YouTube上に掲載されている「マニフェスト」(テキスト14件・動画5件)、「政見放送」(動画12件) 全31件

  • 自由民主党(3)
  • 立憲民主党(3)
  • 日本維新の会(2)
  • 公明党(3)
  • 国民民主党(3)
  • 日本共産党(2)
  • れいわ新選組(2)
  • 参政党(2)
  • 日本保守党(1)
  • 社会民主党(2)
  • みんなでつくる党(1)
  • NHK党(2)
  • 再生の道(2)
  • チームみらい(2)

独自技術で分析

CogStructure
特許第6573321号

生成AIなどではまだ不可能な
文脈・ストーリー展開や論理構成を
数値化して比較することが可能に

各政党政見放送、基礎データ

基礎データとしてのトークスピード・フィラーの数・指示語の数

・トークスピードは、全体的にゆっくり目の政党が多い(アナウンサー平均よりもゆったり)

・日本維新の会・日本保守党は、とても速い(ビジネストークレベル)

・トークスピードの速い2党は、フィラーも多い(あのー、えー)

・更にその2党は、指示語も多い(具体的表現になっていないかも?)

政党支持率による政見放送の違い

NHKが2025年7月7日に公開した参議院選挙前NHK世論調査で「政党支持率」として提示されたデータ前提に分析

https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/

検証:政党支持率の高い政党ほど、政見放送に含まれている要素は?

【分析のススメかた】

  1. 14政党のマニフェスト全文から、CogStructureを使った
    「COG-EVIDENCE」分析を実施
  2. 政党比率に相関して増える・減る要素を検出・ランキングすることで、支持率の高い正統ほど何を主張しているかを判断

■特徴的な「問いかけ」

問いかけの回数が、支持率の高い政党ほど「シンプル」に出ることがわかっている。(マニフェストでも同傾向)

・自由民主党・・・40語の問いかけ
・れいわ新選組・・・22語の問いかけ
・日本維新の会・・・72語の問いかけ

(自問自答でも)質問に答えながら主張を展開するのは、ここ数年で特に増えてきている傾向であるが、その中でも、支持率の高い政党ほど「わかりやすい質問」で惹きつけていることが分かる。

■全党の政見放送の文字の中の対象単語

一の巻で検証した各3単語ずつ利用し、全党政見放送の中での出現数を計測したところ、マニュフェストよりも「コメ・物価高対策」「外国人に関する政策」は国民関心比率よりもかなり強く検出されている。

■各党での単語出現率(パーミリアド表示)

党名が付いている行以降の数字は、各党の政見放送の文字数を母数として、単語の回数が何回出たかを1000倍(パーミリアド)で示したもの。

・立憲民主党・公明党・日本共産党・・・特に「コメ・物価高対策」を強く主張
・自由民主党・・・「アメリカ関税」「外交・安全保証」についての主張も多い
・参政党・日本保守党・・・「外国人政策」の話題が多め
・再生への道・・・「社会保障・少子化」が強い

「言及率」として国民関心比率との相関は、日本保守党のみ逆相関となっており、国民の関心とは違う傾向にあることが分かる。

同じことを言っていない!?

検証:マニフェストと政見放送、異なる傾向はあるか?

【分析のススメかた】

  1. 14政党のマニフェスト全文・12党の政見放送について、CogStructureを使った「COG-EVIDENCE」分析を実施

マニフェスト⇔政見放送で、差の大きい要素を検出

■国民関心テーマへの言及量は、政見放送になると変わるか?

一の巻で扱ったマニフェストでの国民関心テーマへの言及量の違いは、政見放送のときに変化があるのかを分析。

全政見放送合計で見ても、出現率は大きく変動。

・政見放送のほうが増えたもの・・・「コメ・物価高対策」「外国人政策」
・減ったもの・・・「外交・安全保障」


■各党での単語出現率の変動(パーミリアド表示)

全体では増えている「コメ・物価高対策」が、増えた政党と減った政党に二分化。

・増えた政党・・・立憲民主党・公明党・国民民主党
・減った政党・・・日本共産党・日本保守党

「外国人政策」は、NHK党・日本保守党・日本維新の会・再生への道が言及増加。


マニフェスト作成当時と比較して、現在まさに話題になっているトレンドに合わせて、言及量を変動したように見受けられる。

特に、日本保守党は、多くの話題でマニフェストとの言及率が変動している。


マニフェストと政見放送、どちらが支持率に影響してそうなのか?

これまでシーンごとにその特徴を追ってきた。

共通して言えること(シンプルな問いかけを盛り込むこと・話題を盛り込むこと・説明をしっかりすること)はあるが、どれがより支持率に影響してそうかを分析。

検証:どのシーンが政党支持率と一番相関が強い要素を持っているか?

【分析のススメかた】

  1. 「COG-EVIDENCE」分析結果としてでてきた「各シーンごとの高支持率特徴」を並べて比較
  2. 支持率の増加とともに増加・減少する度合いが強いものを、より支持率相関が高い=影響度が高いとして検出。


■支持率相関度の高い指標【新技術】

実は一番はっきりしていたのが、「マニフェスト動画」の「トークスピード(遅いほうが支持率高い)」「話題の密度(あまり話題が詰め込まないほうが良い)」だった。Web上にUpするマニフェスト動画は、支持率の高い党ほど共通していると言える。

一方、マニュフェスト(テキスト)と政見放送で比較すると、マニュフェストのほうが支持率相関が高いことが分かる。つまり、政見放送の「説明内容(深堀り説明)」より、マニフェストの「問いかけ」を改善するほうが、支持を集めやすい内容になる可能性が高いと言える。

上記の新技術は、みなさまのビジネスにも活かせます

意思決定をデータドリブンで!

今回の分析結果から言えること

政見放送での主張は、その時の「トレンド」に合わせて強調 している傾向が大きい
  • 政見放送だけでなく、時期を問わずに掲示し続けているマニフェストも踏まえて判断したほうが良さそう


シンプルな問いかけテクニックは、テキストでも動画でも活用できる
  • 低支持率政党は、問いかけが冗長で活かせていない可能性高い
    例_日本維新の会


次回、三の巻は7月16日更新予定

マニフェストの動画や政見放送も比較し、各政党の主張の整合性を確認します